2021-09-30
「CASEに向けてイノベーションをさあやれと言っても起こるものではない。まずはイミテーション(模倣)から始めなければだめだ。次にインプルーブメント(改善)その上でイノベーションは生まれる」
トヨタ自動車の豊田章男社長の言葉(日経新聞中山コメンテーターより抜粋)
トヨタはどこをまねるのか、それは米GAFAであり、成功する他のIT企業であることは確かだと。
トヨタの歴史は模倣の歴史でもある、自動車に参入した1930年代以降は米フォード・モーターなどを徹底して学び、「かんばん方式」といわれるモノの流し方も50年代に米スーパーマーケットから考案。
現在のトヨタのノウハウは異業種異分野の中の智慧がつまっていると言っても過言ではないでしょうか…
コロナ禍によって急激なスピードで今までのやり方自体を抜本的に変化させていかなければいけない現実に直面して四苦八苦。
18世紀末のイギリスの産業革命期の変化も要因は違っても変化においては似たような感じだったのではないかなと想像してしまいます。
機械が普及し、いままで手作業だったものが一気に大量生産が可能になるという急激なイノベーションによる構造の変化。
今までのやり方が通用しなくなり淘汰されてしまう現実。だからといってイノベーションを起こせとトップダウンしたところで簡単にはできないですよね。
車産業と対極に位置するGAFAの存在に対して、豊田章男社長は明確に模倣する対象をあげ指示をだしている。世界の動向は「CASEの時代」に入って電気自動車(E)だけを攻めても勝てないから…
トヨタ式「模倣の経営学」には今後の企業の進め方のヒントがあるように感じました。