2021-10-25
「主婦は財布に数千円、数万円を入れて買い物にくるときは常に真剣勝負。プロの目線は大体ずれる。買う側の視点で考えるように伝えている」(日経新聞より)
22年には1兆円に達する勢いのアイリスグループの大山会長が語る。
アイリスの急成長は大震災以降の発光ダイオード(LED)の急増、デフレ下で値ごろ感のある家電製品が売れたことが大きい。
また独創性の高い商品開発能力にある。消費者行動の変容に応じたモノの定義変更。
例えば園芸であれば「育てる園芸」から「飾る園芸」。ペットであれば「番犬」から「家族」。衣装ケースなら「しまうケース」から「探せる衣装ケース」。
透明の衣装ケースも以前は中身の見えないカラーケースが主流であったが、アイリスグループのアイデアで中身の探せる透明の収納ケースが開発され大ヒット。
モノの品質はデジタル化によって年々アップし、不満はなくなっているが、「コトへの不満はある。そこがキーワード」と大山会長は語る。
消費者の潜在的な不満を先取りした機能を備えことが大事だと。
例えばテレビのユーザーの悩みや不満は「リモコンが見当たらなくなり、チャンネルを変えられないこと」そこで19年に音声入力する音声操作4K対応液晶テレビを投入。
パネルの品質は大手家電とも変わらず、性能が劣ることもない。だからこそ潜在的な不満を先取りした機能が大事だと。
また、直接小売店と取引していることで10万の小売店販売動向がリアルタイムでつかめるデータ力も強みだと。
データ力と消費者の潜在ニーズを言語化する能力がアイリスを一大家電メーカーへ成長させたことだという。
大田区町工場の東開製作所も負けずに今週も頑張ります。